玄関ドアは、開き戸(ドア)タイプと引戸タイプがあります。ドアタイプは、単体ドアタイプ、親子タイプ、片袖・両袖タイプ、両開きタイプなどがあり、デザインやカラーバリエーションも豊富です。引戸タイプも、和風・洋風デザインがあり、バリアフリーの観点からも人気があります。断熱性や防犯性にも配慮して選びましょう。
玄関ホールをすっきり演出する為に欠かせない玄関収納。最近では、収納力だけでなく、インテリア性の高いデザイン玄関収納もあります。ミラー付や小物収納付など便利なアイテムも取り揃えられています。スペースに余裕があれば、シューズクローゼットもおすすめです。
玄関ホールの内装でおすすめしたいのは、既存の上がり框や床材の上から貼れるリフォーム内装材。また、玄関のジメジメやニオイが気になる場合には、消臭、調湿効果のある内装材を使うと玄関ホールが快適になります。
玄関の外装の基本は床のタイル。玄関ドアや外観イメージに合ったものを選びます。また、サイズは100角、150角、200角、300角などがあります。選ぶときのポイントとして防滑性も重要です。ドア廻りの壁にアクセントとしてタイルを貼ると、玄関のグレードが一段とアップするのでおすすめです。
北向きや日当たりの悪い暗い玄関ホールでは、窓を工夫したり、明かり取りのある玄関ドアを選ぶのがおすすめ。また、吹き抜けを設けて明るい空間にすることもできます。でも、まず簡単でおすすめしたいのは、取付位置や種類で印象が明るく変わる照明の取り替えです。人感センサー付照明など、便利な機能を選べば、さらに省エネにもなります。ディスプレイコーナーを設けたり、バリアフリー仕様にするなど、暮らし方に合わせてプラスアルファするとより快適な玄関ホールが実現します。
キッチンは、ダイニングやリビングなどとどうつなげるかで使い方が変わります。決め手は、どこまで隠したいのか見せたいのか、また料理に専念したいのか、家族との交流を重視したいのかなど。併せて、ニオイや音も考慮して。
キッチンのレイアウトは4つの基本型と配列と、壁に対する配置の仕方による3つのタイプをどう組み合わせるかで決まります。キッチンの使い方が一番のポイントですが、タイプによって必要なスペースが異なるため、キッチンの広さも考えながら最適なレイアウトを選びましょう。
使いやすいキッチンにするためには、使う人に適切なサイズであることが重要です。一般的なシステムキッチンは、基本サイズが決まっているのでその中から体格に合わせて選びましょう。
キッチンのレイアウトは作業効率、動きやすさを考えて配置しましょう。
浴室のリフォームには、「在来工法」と「システムバス」の2種類の方法があります。浴室の不満点や改善点、目的に合わせた製品選びがポイントです。ここでは、システムバスリフォームでのポイントを中心にまとめています。
浴槽や水栓、内装タイルなどパーツを自由に選べるので個性的な浴室がつくれ、サイズも自由にできます。部分的なパーツリフォームも可能。
仕上がりの良さと短工期で浴室リフォームの主流です。戸建住宅用の製品は、0.75坪・1坪・1.25坪のほかに1.5坪やメーターモジュール対応サイズを用意しているメーカーもあります。
システムバスは、メーカーにより差はありますが、それぞれ異なる基本アイテムを備えた標準タイプをグレード別に用意していて、それをベースにアイテムが追加・変更できます。選ぶ素材・色・パーツにより価格も変わります。
家族みんなが使う浴室は、安全性も重要です。安全性に配慮したバリアフリー仕様を取り入れましょう。また、使い勝手の良さなど機能面も要チェック。
湿気が多く、水アカやカビが付きやすい浴室はお掃除が大変です。汚れが付きにくく、お手入れが簡単な素材や換気設備がおすすめです。
たくさんのお湯を使う浴室。おサイフにやさしい暮らしの為に省エネアイテムを選びましょう。
バスタイムをより楽しく、リラックスできるプラスアルファの設備。自宅で手軽にスパ気分を満喫。
洗面所は、洗濯室や脱衣室を兼ねる場合、メイクやグルーミング中心の場合など使い方に応じて洗面化粧台などの設備を決めます。
水や湿気が気になる洗面所は、水に強く汚れてもお掃除が簡単な内装材がおすすめ。
基本的な間口サイズは、60~165㎝で、75㎝が一般的。奥行は50~60㎝が基本です。広さに合わせてサイズを決めます。目的に合わせてボウルの形状を選び、高さもしっかりチェックしましょう。
洗剤やボトル類のストック、グルーミングの小物まで収納するモノに合わせて収納スタイルを選びます。スペースに余裕があれば、周辺キャビネットの追加で収納を充実。
汚れが付きにくい素材の採用や形状の工夫で、汚れがたまりにくく落としやすくした製品を選んで洗面化粧台のお掃除を簡単に。
快適に洗面化粧台を使用する機能に加え、省エネ性能も要チェック。快適に使いながら省エネを実現します。
快適なトイレ空間のためには、使いやすい便器選びがポイント。コンパクトなタンクレスタイプなら、狭いトイレも広々使えます。
湿気や汚れが気になるトイレは、汚れが付きにくく、お掃除も簡単な素材が大切。
便器と便座を別々に選べる組み合わせタイプ、便器と便座をひとつにした一体型タイプ、タンク部分を収納で隠した収納一体型などがあり、それぞれサイズや形状が異なります。
温水洗浄だけでなく自動でフタを開閉、洗浄する機能、清潔さをキープする機能などさまざま。同じ製品でも機能で価格が異なるので、使い方に合わせて選びましょう。
汚れが付きにくく落ちやすい素材や形状の工夫、新しい洗浄方式で汚れ落ちをよくした製品でお手入れをラクに。
従来の便器より大幅に節水できる便器が登場しこの節水タイプが主流に。便座の節電機能も進化していて要チェックです。
ゆったりくつろげる空間にする為にも、インテリアにこだわりたい寝室。お気に入りのイメージでインテリアコーディネートし、すっきりまとめます。また、調湿・消臭効果、防音効果のある内装材は、寝室の環境を整えるのに役立ちます。
夫婦二人分の衣類や小物など、意外にモノが多くて散らかりがちな寝室には、余裕を持った収納スペースが必要です。出し入れしやすい機能性と、部屋をすっきり美しく見せるデザインがポイント。収納量が多いウォークインクローゼットはおすすめです。
ぐっすり眠るためには、静かな環境づくりが大切。防犯性や防音性を高める窓で、安心かつ快適な空間に。
リラックスするために、光がやわらかなあかりや、まぶしすぎないあかりを選びます。明るさが調節できる器具やリモコン付きの器具などがおすすめです。
お掃除がしやすく、アレルギーなどに配慮した素材選びを。自然素材や空気環境をよくする内装材もおすすめです。ただ、無垢の床材や自然素材の塗り壁などはキズがつきやすかったりする場合があるので、そういった点にも配慮を。2階の部屋の場合は、階下への音の配慮も忘れずに。
あまり広くないスペースに、どんどん持ち物が増える子供室。余裕をもった収納スペースを確保して、限られたスペースを有効に活用することがポイントです。片付けやすさも大切で、楽しく片付けることできちんと整理する習慣を身につけます。
自然光がたっぷり入って、風通しのよい部屋が理想的。暗い部屋の場合、窓を大きくしたり、新設することが一番ですが、別の部屋や廊下側に明かりとり窓を付けて改善する方法もあります。また、北側の部屋で寒さが気になる場合は、断熱性の高い窓で対策を。
机に向かうことが多い子供室は、空間を全体的に明るく照らす全般照明と机の上のデスクスタンドを組み合わせて。シーンに合わせてあかりを切り替えられる照明もおすすめ。また、個性に合わせてお部屋のコンセプトを決めるのもいいでしょう。
和室の床といえば畳。吸放湿性、断熱性、防音性に優れた素材です。近年は、健康やお手入れのしやすさに配慮した機能性のある畳やデザイン性に優れた、縁のない琉球畳やカラー畳も人気となっています。壁材は、調湿性のある珪藻土を使った塗り壁や、和紙クロスなどがおすすめです。
和室は、押入の使い方がポイントです。収納物に合わせて効率よい収納を計画します。寝室として使う場合はクローゼットにするのもいいでしょう。床下収納などもおすすめです。また、湿気がこもらない様に工夫された建材を取り入れると、さらに快適になります。
和室の窓には、基本的に内障子があります。窓は変えずに内障子を和紙のブラインドやロールスクリーンにすると、モダンで明るい印象の空間に変わります。また、断熱性を高めたい場合は、和紙調ガラスや組子デザインの内窓を付けるのもいいでしょう。
和室の照明は客間、寝室など用途に合わせて調光・調色できるタイプがおすすめです。また、最近は天井にぴたりと設置できるシーリングや埋め込み器具が主流ですが、竿縁天井や格天井などの本格的な和室には、ペンダントが適しています。空間の演出には和風のフロアスタンドが最適です。
和室を茶の間として使う場合は、床をリビングとフラットにつなげて一体化させたり、逆に和室の床高を上げて床下を収納にして空間に変化をもたせるなどのプランがあります。空間を演出するインテリアを取り入れると、より洗練された空間になります。
床・ドアなど、内装材のカラーコーディネートでお気に入りの空間に。加えて、汚れや傷に強い床材・壁材や調湿機能や消臭機能のある内装材などを選ぶと、快適性もアップします。
住まいの中心となるリビングは、家族が集う空間だけに、家具やAV機器だけでなく、さまざまなモノが持ち込まれます。限られたスペースを効率的に使ってくつろげる空間をつくりましょう。
リビングは、明るくゆったりとした空間にしたいものです。通風・採光や眺望を考慮した大きな窓、空間のアクセントとなるような出窓や小窓、断熱性や防犯性の高い窓など、それぞれの部屋に合った窓で快適空間をつくりましょう。
リビングは、全般照明だけでなくブラケットやスタンドなどの部分照明をプラスして、いろいろな雰囲気作りができる多灯プランがおすすめです。また、LED照明は、省エネでメンテナンスもラクでリビングに最適。
リビングをより快適な空間にするために、プラスアルファで取り入れたい設備。
プチリフォームする場合、環境や健康にやさしい製品を選ぶと、エコで快適な暮らしにつながります。「断熱性」や「節水性」など、目的に応じて省エネ製品を選ぶとよいでしょう。
プチリフォームする場合、デザインや機能性、使い勝手はもちろんお手入れのしやすさも重要です。「防汚性」や「防カビ性」などにすぐれた製品を選んでお掃除簡単で、心地よく快適な住まいにしましょう。
長年住んできた住まいも、暮らしの変化により段差や狭さなどに不便を感じたり、浴室やトイレなど冬場の寒い時期にヒートショックの危険性を感じたり、さまざまな不満が出てきます。家族の安全を考えて、住まいの中の障害となる部分をリフォームしましょう。
一戸建てを増改築する場合に気を付けなくてはならないポイントを簡単にご紹介します。
増築とは…
既存の建築物の延べ面積を増加(建て増し)すること。
改築とは…
建築物の全部または一部を除去し、引き続いて、これと同様の用途、規模及び構造のものに建て替えること。
建ぺい率とは、敷地面積に対する建築面積(建物を真上から見たときの水平投影面積で、2階建ての一般的な形状の一戸建て住宅であれば1階か2階の大きい方の床面積)の割合で、容積率とは、敷地面積に対する建物の延べ床面積の割合です。地域によって異なりますが、この建ぺい率と容積率は上限が定められていて、すでに今の建物が上限いっぱいだと増築できない場合があります。
建築できる建物の大きさや高さを制限する規定は、建ぺい率と容積率だけではありません。道路斜線、隣地斜線、北側斜線などの「斜線制限」や日照を保護するための「日影規制」、低層住宅における「絶対高さの制限」などの規制があり、屋根の形状や庇の形を変える場合などは、気を付ける必要があります。
防火地域及び準防火地域外で、床面積が10㎡を超える増改築の場合や、防火地域・準防火地域に指定された地域でのすべての増改築について、「役所への届出(確認申請)」が必要です。
一般的な木造在来工法の場合は、比較的自由な増改築が可能です。ただし、耐力壁と呼ばれる「筋交い」の入った壁や、2階との通し柱は取りはずすことはができません。2×4工法の場合は、壁で構造体を作っているので壁が撤去しにくく、在来工法よりプランの制限が多くなる傾向があります。鉄筋コンクリート・鉄骨造の場合は、木材の間仕切り壁は撤去できますが、コンクリートの壁(耐力壁)は撤去できません。また、給排水管がコンクリートやスラブを貫通している場合の水廻りの移動などには注意が必要です。
エクステリアのプランは、敷地や建物プラン、アプローチ・駐車スペース・庭の位置とそれぞれの動線のつながりをよく考慮することが大切です。デザインや使い勝手など、現在の不満点をチェックして改善策をプランニングしましょう。
リビングルームやダイニングに接した庭のスペース。最近では観賞用の庭としてだけでなく、子供やペットの遊び場、バーベキュースペースなど、リビングの延長として活用するケースが増えています。広さやライフスタイルに合わせて、ウッドデッキやテラス、ガーデンルームなどを設置して、アウトドアライフを楽しむ空間にしましょう。
ユーティリティやキッチンから直接出入りする場所に設けます。収納や家事のバックヤード、趣味スペースなど暮らしに合わせて、狭小スペースを上手に空間利用します。雨の日も快適に使えるテラスやストックヤードなどがおすすめです。
アプローチは、道に面した門から建物の玄関までのスペースです。門をなるべく玄関と対面しない位置に設け、L字やS字などの形状にすると空間に変化をつけることができます。特に門や門柱は、重要なアイテム。建物、塀、フェンスなどとのバランスや街並みとの調和をよく考えて選びましょう。
駐車スペースは、できれば玄関や勝手口から傘をささなくても出入りできるようにしておくと便利です。アプローチまで合わせて計画できるシステムタイプのカーポートは、敷地形状に合わせて選べるのでおすすめです。カーゲートやシャッターも含めてプランニングしましょう。
外構スタイルは、クローズ、セミクローズ、オープンの3つのスタイルに分けられます。それぞれ、長所や注意点があるので、周囲の住環境や景観なども配慮して、暮らしに合ったスタイルを選びましょう。
高い塀や門扉などで敷地を囲うことで、外からの視線を遮断できるスタイル。閉鎖的な雰囲気になりやすい一方で、プライバシーや安全な環境が確保されます。門扉やフェンスなどのデザインや素材、演出次第で様々なテイストを作ることができます。
オープンスタイルとクローズスタイルの中間にあたる両方のよさを備えたスタイル。高さが低く閉塞感のない門扉やフェンスを施すことで、周囲からの視線を遮りつつも、オープンスタイルに近い開放感を演出します。
塀や門扉を作らない、明るく開放的なスタイル。人の目に触れやすいので、植栽やルーバーなどでプライバシーを確保する必要があります。「見せるガーデニング」で建物や庭の美しさを演出して楽しむのもいいでしょう。
クローズスタイル | セミクローズスタイル | オープンスタイル | |
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プライバシー | ◎ 高い塀などで囲われているので、 プライバシーが確保できます。 |
○ 開放感のあるフェンスで囲い、 視線の気になる位置は植栽などでカバー。 |
△ 門扉や塀など設置しないので、 部分的にルーバーフェンスなどで目隠しを。 |
開放感 | △ 閉鎖感や圧迫感を与えないようにスリットや ガラスブロックなどで、「見え隠れ」を演出。 |
○ 低いフェンスなどで囲うので開放感は 損なわれず、落ち着きも得られます。 |
◎ 仕切りがないために明るく開放的。 人が気軽に立ち寄れる親しみがあります。 |
機能性 | △ 門扉やフェンスで囲まれているので、 出入りは少し手間取ります。 |
○ 一部クローズにした場合はやや不便。 サブの入口をつけると機能的になります。 |
◎ 仕切りがないので、 人も車も出入りはスムーズです。 |
安全性 | ◎ 敷地を囲っているので、 子供の飛び出しの心配はありません。 |
○ 門塀の隙間などから子供やペットが 外へ飛び出す可能性が。 |
△ 仕切りがない分、子供やペットの 飛び出しの心配があります。 |
防犯性 | △ 塀が高いと視線が届かず、侵入者に気が付きにくいことがあります。セキュリティシステムなどを導入する必要があります。 |
○ 低いフェンスや軽快な仕切りは、侵入者が隠れても目立つので防犯性も高く、仕切りがあるので安心感もあります。 |
○ 侵入者が隠れる場所がないという意味では、防犯性は高いですが、門扉がない分、建物自体の防犯性の強化も必要。 |
屋根は、住まいの中で最も風雨にさらされる場所。ズレやヒビ割れなどがあると雨漏りの原因になります。普段見えにくいからこそ、定期的なチェック、メンテナンスが必要です。屋根の状態をみて最適なリフォーム方法を選びましょう。
●塗り替え
彩色スレートなどの表面塗装を塗り直す方法。屋根材も下地もあまり傷んでいない場合に行います。塗装の種類で耐久性が異なります。
●重ね葺き
彩色スレートなどの屋根材で、屋根は傷んでいるが下地材がしっかりしている場合。軽量の金属屋根材などを既存の屋根に重ね張りする方法。
●葺き替え
屋根の傷みが激しい場合に、既存屋根材を撤去して新しい屋根材を葺きます。下地のやり直しも含めて検討します。
外壁はモルタルに代表される湿式工法とサイディングなどの乾式工法があります。素材や立地条件で点検時期は異なりますが、3~5年おきに汚れ、カビ、色褪せ、色落ち、反りなどをチェックしてリフォームしましょう。
●塗り替え
モルタルやサイディングなど塗装が必要な外壁材を塗り直す方法。
●重ね張り
既存の壁材の上に新しい外壁材を張り増しする方法。
●張り替え
既存の壁材を撤去して新しい外壁材に張り替える方法。
日本は、地震の多い国です。いつ起こるか分からない大地震に備えて、地震に強い家にしたいものです。外装リフォームの際に耐震・減震を考慮してリフォームすると、より安心・快適な住まいになるでしょう。
窓や窓まわりの製品をリフォームする場合、ただ単に新しいサッシに更新するのではなく住まいの不満点の改善や快適性の向上など目的に応じた適切な製品選びが大切です。
窓の性能向上リフォームには、主に3つの方法があります。
① 内窓を新設する | ② サッシを更新する | ③ ガラスを交換する | |
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リフォームの方法 | 既存サッシの内側にサッシを新設する方法 | 既存サッシを取り除き、 新たなサッシに更新する方法 |
既存サッシを利用して ガラスを多層化する方法 |
工期(※) | 1~2日 | 1週間 | 1~2日 |
※ 標準的な戸建住宅(床面積120㎡)の居室の窓すべてを改修した場合の参考工期
新たなサッシに更新する場合、サッシの性能や特徴を理解した上で、目的に応じた製品を選ぶことがポイントです。
住まいの中で熱の出入りが一番多い窓は、住まいの断熱性を向上させる上でとても重要です。窓は、窓ガラスとサッシの組み合わせで断熱性が異なります。アルミサッシより断熱性が高い「アルミ樹脂複合サッシ」や「樹脂サッシ」と「複層ガラス」をセットしたものが断熱サッシとしておすすめです。窓を断熱化することで快適性の向上に加え、省エネ、結露防止などの効果があり、また防音性が向上するメリットも。
窓は日差しや通風をコントロールすることはもちろん、インテリアや外観のデザインのポイントとしても重要なアイテムです。ただ、種類やデザインもとても多いので、それぞれの特徴を押さえて選ばなければなりません。例えば、開口部が大きくとれる窓は開放感がありますが、外からの視線が気になる場所には小型の窓のほうが通風の面でも適しています。また複数並べることで外観のアクセントにもなります。部屋の用途に合わせた窓の選択に加え、取付け位置の検討も必要です。
風雨から窓をガードするためには、雨戸が効果的です。風雨から住まいを守るだけでなく、防犯面も向上します。雨戸には、引き戸タイプ・シャッタータイプがあり、閉めたまま換気できる通風タイプや、既存のサッシに取付けできる後付けタイプなどがあります。また、気密性や水密性の高いサッシにすることも防雨・防風対策に効果があります。
空き巣などの侵入窃盗で、戸建住宅の約7割が「ガラス破り」など窓からの侵入というデータからみても、窓の防犯対策はとても重要です。二重ロックなど防犯性の高い錠を装備したサッシや割れにくい「合わせガラス」仕様のサッシを採用するほか、窓まわりには面格子、雨戸を取り付けるといった方法があります。
暑い夏など室内に入ってくる日射熱を減らすことで、室内を涼しく快適にするうえ、冷房の負荷を減らすことができます。窓は外側で日射遮蔽するほど効果が高いため、オーニングやロールスクリーン、ブラインドシャッターなどの設置が有効です。窓本体では、ガラスを低放射遮熱複層ガラス(エコガラス)、ブラインド入り複層ガラスなどに変えると効果的です。
子供やお年寄り、車いすを使用する人など家族の誰もが安全で使いやすいことも重要なポイントです。移動する際に障害となる段差や狭さを解消する開口部の広いノンレールサッシや大型の取っ手、障子がゆっくり閉まる機能などを持ったユニバーサルデザインの製品をおすすめします。